【コラム】ケーブル管理(被膜/芯線/コネクター/端子)は大丈夫?
- 2024/05/23 更新
ケーブルの適切な管理の重要性
測定器を構成する大きな要素は送信機(感応部)と受信機ですがそれらを繋ぐケーブルも重要な要素であり、ケーブルの状態が悪いと測定値の正確性に大きな問題を生じさせます。
それどころかケーブルの断線によって大切な機器の故障、ラインの停止、最悪の場合火災などの事故が発生するなど大きなリスクを伴います。
機器に比べると管理を蔑ろにされてしまいがちなケーブルですが、ケーブルも機器と併せて点検をすることをお勧めいたします。
実際、これまでの経験で数値異常や表示不良などのトラブルはケーブルが原因だったケースが多々あります。
ケーブルの不良発生箇所にはパターンが存在しますので、そのうちのいくつかを紹介します。
被覆の裂断
ケーブルの導通部分を保護するビニールなどの素材が切れてしまっている状態です。これによって芯線がむき出しになると錆が発生して抵抗値が変わってしまったり、ショートの危険があります。大きな企業の製品でもケーブルは海外の下請け会社のアルバイトさんが製作している場合もあるので悪質な場合は作製時既に被覆が破れているという恐ろしい事もあります(多くの場合国内で目視検査をしているはずですが)。
芯線の断線
ケーブルの導通部分が切れてしまっている状態です。導通が切断されると測定は完全に遮断されますが、ギリギリ導通している場合は振動などによって接触と遮断を繰り返し、指示がブレているように見える事があります。
また、ケーブルそのものが被覆ごと切れていれば発見は容易ですが、厄介なことに被覆の中やコネクターの内部で切れている事もあり、この場合現場では一見原因がわからず測定器の不良を疑われることがあります。
コネクターや端子、フライング処理部分の劣化
特に屋外で使用するケーブルは紫外線によってコネクターなどのプラスチック部分が劣化して接続不良を起こしている可能性があります。コネクター内部の絶縁体が劣化してピンが抜けてしまったり、接触不良が発生する事もあるのでこちらも放ってはおけない症状です。
ケーブル(被膜/芯線/コネクター/端子)のことならコンテックへ
コンテックではケーブルの点検や修理を承っております。測定器の校正のタイミングでの点検をおすすめしますが、ケーブル単体での点検・修理も可能ですので、ケーブルの状態に不安がございましたら一度コンテックにお預けください。