PSEマークと自主検査について

  • 2025/01/27 更新
PSEマークと自主検査について

PSEマークとは?

PSE(Product Safety Electrical Equipment)は日本で使用される電気機器や電気部品の安全性を確保するための規制であり、 日本の電気用品安全法(DENAN法)に基づき、その電気製品が安全基準に適合していることを証明するのがPSEマークです。 このマークは電気製品が適切に設計・製造され安全に使用できることを保証するもので、 海外製の電気機器や電気部品であろうとも国内販売する場合にはPSEマークを取得する必要があります。

自主検査とは?

PSE認証(製品安全評価認証)を取得した製品は、その製品が安全基準を満たしていることを引き続き確認するために、PSE取得後も自主検査が必要となります。
自主検査とは、製品がPSE認証を取得した際の安全性基準を維持しているかどうかを毎回の生産ごとに確認するもので、 製造業者はもちろんのこと、製造に直接携わっていない輸入販売業者にもこれらの義務が課せられています。 自主検査では、「製品の機能確認」「安全性の確認」「記録の保管」といった項目をクリアしなければならず、 国内に生産拠点や設備をお持ちの企業であれば生産後にそのまま自主検査の実施も比較的容易と思われますが、 多岐にわたる製品を取り扱う輸入販売業者の場合、自社で自主検査を行なうのが難しい状況も考えられます。 その場合、検査業務を得意とする外注先へ委託をすることでこの問題を解決することが可能です。
㈱コンテックでは、海外生産製品を輸入後に「出荷前検査」という形で、その製品がPSE認証を取得した際の安全性基準を維持しているかどうかを 確認するお手伝いをさせていただいております。

自主検査の主な項目

自主検査の内容や項目は、製品の種類や使用環境によって異なる場合があるため一概には言えませんが、外観検査として「目視検査」や「寸法検査」、 機能検査として「耐電圧検査(絶縁耐力検査)」「絶縁抵抗検査」「導通検査&通電検査」「出力検査」といったものが主な検査項目としてあげられます。 以下にいくつかの例をご紹介いたします。

目視検査

目視検査とは、人間の目で物体や製品を直接観察し、欠陥、不良、異常などを発見する検査方法です。 目視検査では検査員が製品を手に取り、目で観察して異常をチェックします。 目視検査による外観的不良の主な検出項目としては、「製品や部品内への異物の混入」「汚れ」「変色」「キズ」「変形」「錆」などの欠陥が挙げられ、 状態に応じ標準サンプル品との比較により良否判定を行ないます。

耐電圧検査(絶縁耐力検査)

耐電圧検査(絶縁耐力検査)とは、電気機器や部品を使用する際の電圧に対して、十分な絶縁耐力を有するか(絶縁破壊を起こさない絶縁の強度があるか)を確認する検査です。 電気機器が安全に使用可能かを確認する重要な検査であり、もしこの検査が無ければ使用者が感電したり発熱による火災を引き起こす可能性のある製品が市場に流出してしまいます。 そのためAC100V電源などを使用する電気機器や部品では、製品の出荷前に必ず検査することで安全性を確保しています。

絶縁抵抗検査

先に紹介した耐電圧検査では、絶縁破壊を起こさない絶縁の強度があるかを確認するのが目的でしたが、 ここで紹介する絶縁抵抗試験とは試験電圧にて抵抗値を測定することで、その値が製品や部品の仕様書通りの許容範囲内であることを確認するのが目的です。

導通検査&通電検査

似通った言葉が使われる「導通検査」と「通電検査」のふたつの検査ですが、検査の目的がそれぞれにあります。 導通検査はケーブルや基板などの2点間に断線がなく電気が通ることを確認するのが目的です。 そのため電気機器などを電源につなぐ必要はなく、テスターなどで確認します。 一方の通電確認は実際の使用状態で正しく電気が通っているかを確認するのが目的です。 そのため製品仕様通りの電源に接続し、電源をONにし問題なく通電していることを確認します。 各種スイッチ動作やパネル表示など、電源がONの状態で確認する検査として一括りにされることも多く見受けられます。 特殊な計測器において基板回路の各間ごとの値が仕様書通りかを確認する通電検査を実施することもあり、 特殊な環境下での信頼性のある動作のサポートに一役買っております。

出力検査

製品が有する出力機能が仕様書通りに発揮できているかを確認する検査です。 製品の使用目的により電圧出力や電流出力が採用されています。 USB/ACアダプターなどは定格電源への接続時に許容範囲内の電圧値であるかをテスターにより確認します。 計測機器などで出力機能を有する場合、4-20mAのアナログ出力が多く見受けられます。 これは測定場所と作業者の距離が離れることが想定されるため、長距離での減衰が無く、電圧信号に比べてノイズに強い電流出力が採用されていると考えられます。 作業者が直接計測器の表示を目視することができない場合や、計測器本体にログをとる機能が無い場合などは、計測器から出力された信号が唯一の情報源となるため、 その値の精度がそのまま計測精度となってしまいます。 そのため、品質はもちろん精度を重視する製品においてはとても重要な検査となります。

自主検査・出荷前検査のご依頼ならコンテックへ

㈱コンテックでは、長年にわたる電子機器、計測機器、精密機器などの校正・修理・点検・検査業務により培った豊富な経験とノウハウとを活かした 質の高い丁寧な製品検査によって貴社の業務をサポートいたします。 是非、お気軽にお問合せください。

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